「終わり良ければ全てヨシ」を極める〈後編①〉
ワンコが思っているほど嫌なことはしていない
どうすればワンコが「実は思ってたほど嫌な事じゃなかったかも」と理解し、その行為を穏やかに受け入れてくれるようになるのでしょうか?
はじめから「作業の完結」を求めない
まず大前提のお約束として、ワンコが現状、その作業を少しでも嫌がっている様子であれば、まずはその「作業を完結させる」ことは一度諦めて下さい。
目ヤニを取ること
ブラシで毛のもつれをとくこと
ちゃんと歯を磨くこと
キレイに足を拭くこと etc・・・・
これらをすでに嫌がっているコへは、最初はまねごと程度の作業に留め、できるだけ時間をかけないことが鉄則です。
ポイントは「落ち着くまで次の動きを始めない」こと
そもそも「落ち着く」とは
「落ち着く」=「逃げの動作」をしなくなり、飼い主様に身体を委ねている状態です。
「逃げの動作」とは
① 作業開始前の逃げの動作
作業をしようと手を出す(道具を持つ)と、
そもそも逃げる・捕まえると暴れる・ガブガブ噛んでくる・足を引っ込めようとする・顔をそむける(ブンブン首を振る)etc・・・・
このような動きがみられますが、この、作業前の反応が無くなるまでは、作業を始めないこと。
そして最も重要なのが、作業終了時のやめ方・解放の仕方、ここが最大のポイントです。
② 作業終了時の逃げの動作
作業が終わるや否や(なんなら飼い主様が解放しようとする前に)、
顔をそむける・足を引っ込める・逃げるようにその場から離れるetc・・・・
逃げの動作を止める際の注意点
逃げの動作を見せた時に、手を放す・緩めて解放してしまう・逃がしてしまう・・・・ことは絶対にNG!です。
とは言え、グイグイ前脚を引っ込めようとしているとき無理矢理その脚だけを持ち続ければ、関節を痛めたりしかねません。
それぞれの動きに対して、どこをどうキープすればよいか?ポイントがありますので、ただ闇雲に脚や顔、耳などを引っ張らないよう注意しましょう。
では、どうすればその動きを止められるのか?ここで活躍するのが首輪&リードです。
作業時には首輪&リードを使う
この首輪&リードは、散歩に使用するものと同じでも別物でも構いません。
その役割は、身体の動きを最小限に留め、最悪でも「逃げて行っちゃった」を防ぐことが目的です。リードさえ付けておけば、どんなに暴れん坊さんでもその場に居留まらせることが容易にできます。
ハーネスでもできなくはないのですが、「足拭きの布を噛む」などの動作の抑制時には首輪がベターですし、シャンプーする時やブラッシング時には、ハーネスでは少々やりにくい場面が増えますので、「お散歩はハーネス」を予定している場合でも、是非とも首輪は1本準備してください。
逃げの動作を止め、落ち着いてきたら穏やかにほめる
①暴れたり・逃げようと力が入っている時には、身体の重心を抱えてしっかりホールドします。
ちゃんと重心を捉えていれば、力はそれほど必要ありません。ギューギュー力づくで押さえつけると苦しくて暴れてしまいます。しっかり重心を捉えることを第一に、トライしてみて下さい。
②暴れても無駄だとわかると間もなく力が抜けてきます。力が抜けてきたら、飼い主様もホールドの手をほんの少し緩めて様子を見てみましょう。
緩めても力が抜けたままの時には、穏やかな声掛けで褒めてあげて下さいね。(なかなか諦めない・暴れ続ける大抵の原因は、重心がずれていることです)
またこの時、緩め過ぎ・褒め過ぎ(飼い主様の興奮した声掛けなど)はNGです。
③手を緩めても暴れず、逃げようとしなくなるまでは作業をせずに、この「作業直前の状態まで」だけを繰り返し練習することがおススメです。この練習を侮らずにコツコツ続けられれば、ワンコの作業に対する反応・ストレスは激減します。
生後4ヶ月までに始めるとより順応性が高く成果が出るのが早いので、「まだ大丈夫かな?」と言うレベルのうちにトライしてみて下さいね。
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